第36回研究会を行いました

2つの授業実践について検討しました。

・泉実践

・今野実践

第35回研究会を開催しました

日時平成30年2月25日(日) 9時から15時

集合

ジオツアー)9時三島駅南口改札前~三島駅南エリア

研究会)13時三島市民文化会館3階第1会議室

参加者)関東・静岡の地理教員と大塚先生の計18名

海外地理教育におけるシステム

(1) アメリカ:環境教育教材PLTアクティビティガイドに示されたシステム

PLTが提唱する環境教育は、①多様性、②相互依存、③システム、④構造とスケール、⑤変化のパターン、の5つの概念をもとに構成される。

システムは「環境、技術そして社会的システムは緊密につながり、相互に作用し合う」と定義され、環境、資源管理と技術、社会の3つの側面との関わりに焦点をおく。

小中学校指導者を対象とした『木と学ぼう』所収、「植物の育ち方」は、②、③、④の概念を展開する活動案である。システムを主題とした場合、環境の側面、「③-1.生物的システムにおいては、エネルギーの流れ及び物質は予測可能なパターンで絶えず循環する」を展開する事例として提示される。

活動案、4種の苗木の成長を光、水、土という3条件のもとで観察活動は、理科的内容にそうものだが、苗木の成長を阻害する要因として、日光や空気など大気、水、ミネラルなど土、植物、動物、さらに人為的条件などとの関わりが問いかけとして展開されるとき、植物の成長は環境。技術、社会システムとの関わりのもとでの探究活動となる。

事例「動きのパワー」は、技術システムとしての交通機関の発達が、地域の環境にどのような影響をもたらしたか。社会システムとしての民主主義は、地域住民にどのような視点、行動を要請するのか。提起される学習活動は、地域の交通システムに対するニーズと利便性、地域の未来に向けての交通システムの計画、提案である。

PLTが提起する環境学習は国語,芸術,社会科など学校での扱いのみならず、林業、行政など地域の専門家をも含む幅広い層に支持される背景として、環境に対する明確な概念を提示することにある。

 

(2) イギリス:ケンブリッジ地理プロジェクトに示されたシステム

学習者向けにシステム理解を記す例として、ケンブリッジ地理プロジェクト「世界の地理 コアブック」(1997) から、単元「地理とエコロジー」における扱いを紹介する。
リード文「自然環境はシステムの集まりとして探求することができる」として、「生命体としての樹木」が自然システム例として示される。他方、人工的なシステムとして、プレーヤー,チューナー,アンプ,スピーカーなどからなる「ステレオシステム」は、要素間がエネルギーの流れで関連付けられたシステムである。
すなわち、
①電源を入れることでプレーヤー等に電気エネルギーが入力され,
②読み取られたCDの情報が電気エネルギーに変換され,
③アンプで増幅された後,
④スピーカーで音エネルギーとして出力されるシステムである。
カラオケなどでマイクをスピーカー部分に向けたときにおこるハウリング現象は,音がマイクからの入力と,スピーカーからの出力を繰り返すことで起こる。
これはシステムの振る舞いとしてのループ,あるいはフィードバックと呼ばれる現象を示すものだ。 

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第34回研究会を開催しました

発表 田中岳人(早稲田大学大学院):アラル海の枯渇(地球的諸課題)

 

メモ アラル海の枯渇に関する問題を,関係構造図を用いて構造の把握(システマティックな理解)をした上で,シナリオアプローチによる時間軸を入れた構造のパターン(システミックな思考)を検討した学習事例。計6時間を使って実施。

質疑では,開発コンパスを使うことの可能性や構成主義的な学習に関する指摘がなされたが,関係構造図には地理特有の自然と人間という見方を育むという点があることや(開発コンパスだと自然:人間が1:3でバランス悪い),構成主義的なアプローチでは見えてこない部分があること(見えない部分にこそ問題が宿る)を意識化する点にメリットがあることが議論された。

特にESDが意識されるようになった昨今では,全体を俯瞰することが欠かせない(持続可能という規範を意識することも欠かせない)。

環境問題は自然環境を対象として取り組み,開発問題は社会や経済を対象とするという縦割り的な取組みは,「見えていない部分」をつくる点が大きな欠点であった。また,「とりあえず見えている範囲の事柄を整理して考える」という実践可能性を高めるための枠組みは,「見えないところで起きる副作用」を予知していない点で俯瞰性を欠いており,ESDではないだろう。それならば,かつての狭義の環境教育や開発教育と変わらない。
以上に加えカリキュラムの視点から整理する必要性やムーミン問題等について,懇親会含め議論した。

第33回研究会を開催しました

発表 金田啓珠(山形県立高):上山市を題材としたシステムアプローチについて(生活圏)

検討 地理教育SA原稿「システムアプローチとは」(仮)

報告 鈴木映司(静岡県立高):ICT(ロイロノート),ベン図,キャリア教育等の実践

メモ 上山市のクアオルトを活かした地域づくりについて関係構造図を使いながらシステム思考を育てていくという原稿について検討。続いて,地理教育SAのゲラ(古今書院「地理」2018年2月号予定)を検討。また鈴木先生のICT等の取組みについてご報告いただき(短い時間ですみません),さらに,研究会後は高木先生(神戸大附属)より貴重なご意見をいただきました(関係構造図の9個の領域圏を何個に縮減できるかという視点をもらいました)。

2018年は,地理で連載をさせてもらいつつ,各種学会での大会や例会でシステムアプローチを取り上げてもらうことで広く知ってもらう年に。ドイツ語圏からの研究者や実践者も招聘する予定。

第32回研究会を開催しました

発表 阪上弘彬(岐阜高専):ベルギーの地理教育におけるシステム思考:Cox et al.論文の紹介
検討 地理教育SA原稿「梅村松秀,泉貴久,山本隆太. システムアプローチで考える地理教育」(仮)の検討

メモ casual diagramsについての研究をしているCox氏。「システム思考は生徒にとって難しい」ことを明らかにした論文。「システム要素の地域化,地理的パターン,人間システムと自然システムによる相互作用,(空間/地域)スケールというのが地理教育におけるシステム思考の特性」。以下のURLに論文があり,中央部のSupplimentalではテストアイテムが閲覧できます。

Systems thinking in geography: can high school students do it?. Taylor & Francis. Cox, Marjolein; Elen, Jan; Steegen, An 

Retrieved: 14:45, Nov 25, 2017 (GMT) 

 

http://doi.org/10.6084/m9.figshare.5473270.v1

 

参加者12名.